円盤投げで重要と言われるものの一つに重心移動があります。
重心移動を上手に出来るようになると円盤投げは上達し、体重を円盤に載せることが出来て飛距離を伸ばせますし、ターンの途中でバランスを崩したりもしづらくなります。
そうは言っても、今まで感覚的に円盤投げをしていた選手にとってはどのタイミングでどのように体重移動を行えばよいのかわかりづらいというのが正直なところではないでしょうか。
そこで、ここでは重心移動のポイントについて見ていきたいと思います。
重心移動の行い方
円盤投げでは上下、左右の全てで重心の移動を行わなければなりません。
まずは左右の動きについてです。
テニスなど、ラケットを使う競技では、インパクトの瞬間に効き足を前に出して重心移動を行うことでより速いボールを打つことが出来ます。
円盤投げでもこういった競技と同様に、リリースの瞬間に効き足に重心を移動することで円盤に推進力を与えることが出来ます。
ノーリバースの右利き選手の場合、リリースの瞬間の足は「タタン」というステップで右足左足という順番で足をつきますが、この左足をつくときにバランスを崩さない程度にほとんどの体重をかけてあげるようにします。そして、前に押し出すような気持ちで円盤を投げてください。
ターンの途中にも重心の移動は重要になります。
ターンの最中は、回転の軸となっている足に体重をかけるようにします。こうすることで回転は安定することが出来ます。
次に上下の重心の移動についてです。
円盤投げではターンのはじめでは低い姿勢をとって重心を低い位置にします。そしてリリースまでに徐々に体を起こして重心の位置も高くしていきます。
この重心の移動は円盤を投げる角度を最適にするのも一つの目的ですが、重心が低いと安定して回転がしやすくなり、その分加速できるというのが大きな理由になります。
円盤投げのターンを高い重心で行ってしまうと、自然と回転の大きさも小さくなり、スピードも緩くなってしまいます。回転の大きさやスピードは遠心力の強さを決める重要なファクターですので、重心を低くした時よりも円盤投げの飛距離は短くなってしまいます。
4.まとめ
円盤投げの重心移動は上下、左右どちらも行わなければならず、立体的な動きになります。
重心移動のポイントは上記のとおりですが、これらを流れるように行うことが円盤投げ上達の鍵になります。
上下の重心移動をスムーズに行ったりリリースの瞬間に素早く左右に体重を移動させたりすることで円盤はより遠くへ飛んでいくことになります。そのためには、足腰の筋肉をしっかりつけることが重要です。
また、ターンの時の重心につきましては、つま先の使い方が重要になってきます。『円盤投げで重要なつま先の使い方』につま先を上手に使う方法をまとめていますので、ご参考にしてみてください。