円盤投げなどの投擲種目を練習する選手が最も注意しなければならないこととは一体何でしょうか。

それは『安全面』です。

他の種目は基本的には「自分の安全」だけを考えれば良いのに対し、投擲種目では「周りの安全」を1番に考えなければならないのが常識となっています。

ここでは安全面に注意しなければならない理由とそれに留意した練習方法についてお話したいと思います。


1.安全面に留意しなければならない理由

円盤投げをする際に周囲に気を配らなければならないのは、端的に言いますと「危ないから」です。

円盤の重量は、一番軽いもの(中学から一般女性が使用するもの)でも1kgもあります。

しかも数十メートル飛ばそうと思うとかなりのスピードが出ます。

例えば、50m以上もの記録を出すこともある一般男性の円盤の速度は、瞬間的には時速80kmを超えると言われています。高速道路を走る車くらいの速さですね。

こんな円盤が万が一にも人にぶつかってしまったら、当然大怪我は免れません。打ち所が悪ければ亡くなってしまうこともあります。

いくら円盤投げが上達して遠くに投げられるようになっても、そんな事故が起きてしまうと円盤投げの楽しさは全くなくなってしまいますね。

起きてからでは遅いのが事故。
ですから私たちは安全面に十分に留意しなければならないのです。


3.安全面に留意した円盤投げの練習

円盤投げに限らず、投擲種目の場合は周囲の人間にあたってしまった場合、大怪我になります。

やり投げや砲丸投げとは違い、円盤投げの場合は回転しながら投げる競技ですので、慣れないうちは思った方向に飛んで行かないことも良くあり、特に注意が必要です。

ですが、どんなに危ないとは言っても、全く人のいないところで円盤投げの練習をすることは不可能です。

そこで、安全面に留意した円盤投げの練習方法をお教えしたいと思います。


1.防護ネットの設置や囲いを設置し、投げる前には必ず点検をする

競技場では投擲のサークルの周りには防護ネットが設置されています。

これは、リリースの時やターンの最中に手が抜けてしまっても周囲に危険が及ばないように設置しています。

設置する時には支柱が倒れてしまったりネットの隙間から円盤が出てしまったりしないように十分気を付けてください。


2.雨の場合やサークルが濡れている時は投擲の練習を取りやめる。

雨が降っていますと手元の円盤が滑りやすくなり、思わぬ方向に飛んで行き事故が起こる可能性があります。

また、サークルが濡れている場合はターンをしている時に滑り、選手自身も危険ですので他のトレーニングをし、晴れた日に有意義な練習が出来るようにしておきましょう。





3.事故の危険性を認識し、周囲にも注意喚起する。

事故があった場合の危険性は、円盤投げを行う選手ならすでにご存知のはずですが、周囲の選手はそうでもない人もいることでしょう。実際、私も高校時代に野球部の選手が投擲の落下位置に入り、何度もヒヤヒヤさせられました。

グラウンドなど、多くの人が利用する場所での練習では周囲の認識も重要になります。
指導者の方からの周囲に注意を呼びかけてもらうようにしましょう。


4.安全に円盤投げをするための流れ。

防護ネットを設置し、安全に円盤投げが出来る環境を整えることが出来てからはじめて円盤投げの練習が出来ます。

円盤投げの練習をするときの一通りの流れは次の通りです。

まず、円盤を投げる前には、防護ネットに破れや劣化がないか必ず確認をするようにしましょう。

また、防護ネットは意外にも結構伸びます。周囲の人が防護ネットの近くにいないかということにも注意をしてください。

次に、投擲する方向に人がいないかチェックします。

そして、円盤投げのターンをする前にもう一度投擲方向を確認し、「円盤行きます」と大きな声で告知しましょう。周囲の人は「はい」などの声をかけてあげると、安心して投げられますね。

円盤投げをする選手も見られている意識がわきますから、こういった雰囲気も円盤投げの上達には良い環境になるでしょう。

そして、円盤投げを行った後はすぐに円盤を拾いに行かずに手元にある全ての円盤を投げてからまとめて拾うようにしましょう。

手で持つが、数が多い場合はスーパーなどにあるカゴでまとめて拾うことをお薦めします。ここで投げ返すのは絶対にNGです。

投擲をする選手が多くいる場合は、円盤を拾っている選手がいる時にはサークルに入らないようにするのも安全面を守る上での大切なマナーです。


5.もしもの時のために拡声器等、周囲に危険を喚起できるようなものを準備しておく。

いくら事前に注意を行っていても、円盤投げの投擲動作に入っている時に人が急に落下地点に入ってくる場合や円盤が落下した後に思わぬ方向に転がっていくこともあります。

そういった万が一の時のために、大きな声で危険を知らせられるように、拡声器などをすぐに使える状態で準備をしておきましょう。


3.安全面に留意した円盤投げの練習のまとめ

この記事では円盤投げという種目がいかに危険なものなのか、その危険を取り除くためにどのような注意をすれば良いのかという方法をお伝えしました。

実際に、ここで挙げた対策をほとんどの選手は行っていると思います。
ですが今一度、「安全に問題はないか」ということを振り返ってみてください。

防護ネットは破れていませんか?投げる前の声掛けはしっかり出来ていますか?

これは実際にあった事故ですが、練習中に他の選手の頭に円盤がぶつかってしまったという話もあります。

気を付ければ防げる事故。これを起こさないようにするためには私たち選手一人一人が厳しく注意していく必要があるのです。