円盤投げや投擲種目の選手にとって、筋力トレーニングは何よりも重要なテーマです。

円盤投げの選手に必要な筋肉とは何かと聞かれれば、重要な順に『下半身の筋肉』『上半身の筋肉(体幹)』『肩や腕の筋肉』になります。

中でも、下半身の筋力はターンスピードに影響したり、リリース時に投擲速度を上げるためのバネになったりと特に重要になります。
また、体幹がしっかりしていなければ美しいターンを回ることは出来ません。

つまり、円盤投げの上達には筋力トレーニングが不可欠ということです。

こういった筋力をつけるために効果的なのがウエイトトレーニングです。


1.ウエイトトレーニングをするときの注意

ウエイトトレーニングを始める前に注意事項をいくつか挙げます。
怪我に係わることですので、十分に注意してください。


1.複数人で行うかサポートについていてもらう

ウエイトトレーニングは、セットが終わるころにはバーベルに潰されてしまうこともあるほど限界の力で行うものです。

ですから、1人で行うと怪我をしてしまう恐れがあります。

出来る限り複数人で行うか、助けを呼ぶとすぐに駆けつけてくれる距離にサポートにいてもらってください。


2.正しいフォームを守る

ウエイトトレーニングはフォームが誤っていると、目的の部位に効かないばかりか腰に負担がかかってしまい痛めることがあります。

必ず注意する点をチェックし、正しいフォームになるよう心がけてください。


3.無理をしない

自分の限界以上の力を出そうと果敢に挑むのはスポーツマンとして尊敬する姿だと思います。

ですが、トレーニング中は何よりも怪我だけは気を付けなければいけません。

冷静に自分の力を分析し、セットがこなせるぎりぎりの重さを見極めることこそが上達への近道です。

また、ウエイトトレーニングをする時には腰のサポーターを利用することを強くお勧めします。

怪我をしている時や調子が思わしくない時は、無理をせずなるべく負担がかからないトレーニングを行ってください。


2.ウエイトトレーニング

それでは、実際にウエイトトレーニングに入りましょう。

以下に円盤投げの上達に直結するウエイトトレーニングを挙げます。

種類ごとにやり方と注意点、どこの筋肉に効果があるのかをまとめましたので、よくご覧になってトレーニングを行ってください。


1.ハイクリーン

[部位]
大胸筋(胸筋)、下肢三頭筋(ふくらはぎ)

[やり方]
1.床に置いたバーベルの中心に立ち、足を肩幅くらいか少し広めに開く。
2.膝を曲げ、両手でバーベルを持つ。この時、体は地面と垂直になっている。
3.腰の位置まで腕を伸ばしたまま引き揚げ、跳ねるように膝を曲げながら高速で腕を曲げバーベルを鎖骨の位置まで引き寄せる。
4.バーベルは鎖骨の高さになったら掌を上に向ける形で固定する。

[注意点]
・背筋が伸びていること。

[セット]
3~4の行程を15回×3セット


2.デッドリフト

[部位]
大臀筋(お尻)、ハムストリングス(太ももの裏側)




[やり方]
1.床に置いたバーベルの中心に立ち、足を肩幅くらいか少し広めに開く。
2.膝を曲げ、両手でバーベルを持つ。この時、体は地面と垂直になっている。
3.肘を曲げずに、膝が伸びきるまで持ち上げる。

[注意点]
・肩の位置はシャフトの位置よりも前に出ていること。
・背筋が伸びていること。

[セット]
2~3の行程を10回×3セット


3.バーベルベントオーバーロー

[部位]
広背筋(背筋)、菱形筋(背筋)、三角筋(肩)

[やり方]
1.床に置いたバーベルの中心に立ち、足を肩幅くらいか少し広めに開く。
2.膝を軽く曲げた状態で、両手でバーベルを持つ。
3.バーベルを、肩甲骨を意識しながら腕を曲げてヘソの位置まで引き寄せる。

[注意点]
・背筋が伸びていること。

[セット]
2~3の行程を10回×3セット


4.スクワット

[部位] 大臀筋(お尻)、ハムストリングス(太ももの裏側)

[やり方] 
1.立った状態でバーベルを肩に担ぎ、足を肩幅くらいかやや広い位に開く。
2.膝を動かさないようにして太ももが地面と平行になるまで落とす。

[注意点]
・足を曲げたとき、膝までは地面と垂直になるようにする。
・背筋はまっすぐにキープする。

[セット]
1~2の行程を10回×3セット


5.ベンチプレス

[部位]
大胸筋(胸筋)、上腕三頭筋(上腕の裏側)、三角筋(肩)

[やり方]
1.ベンチに仰向けで寝転がり、バーベルに手をかける。腕の幅は肩幅より少し広い位。
2.バーベルをラックから外し、胸につくくらいまでゆっくりと下ろす。
3.バーベルを下ろしきったら素早く元の高さまで持ち上げる。

[注意点]
・背中を少し反るような形にして、肩がグラグラと動かないようにすること。
・バーベルを下ろす時の肘を外側に開く形にすること。
・バーベルを持ち上げる時は胸を張るような形にすること。

[セット]
2~3の行程を10回×3セット
(バーベルは1回ずつラックに戻さなくても大丈夫です。)


6.ワンハンドローイング

[部位]
広背筋(背筋) 、菱形筋(背筋)、上腕二頭筋(上腕)、僧帽筋(肩)、三角筋(肩)

[やり方]
1.ダンベルを持ち、持っていない方の手をピンと伸ばしてベンチにつける。ベンチについている方の手と同じ側の足の膝をベンチに乗せ、体を固定させる。
2.腕をひき、脇腹くらいまでダンベルを持ち上げ、下ろす。

[注意点]
・背中を丸めないこと。
・腕をひくときには脇を締めるような形にすること。

[セット]
2の行程を10回×3セット


3.円盤投げが上達するウエイトトレーニングのまとめ

ここでは、円盤投げに重要な筋力をバランスよく鍛えられる代表的なウエイトトレーニングをご紹介しました。

ウエイトトレーニングには他にも様々な種類があります。

下半身を重点的に鍛えたい、体幹をもっとしっかりさせたいと考えたとき、セットの回数を増やすのもおススメですが、他のウエイトトレーニングを探して行ってみるというのも良いと思います。

ウエイトトレーニングは、『どこの部分に効いているか』を意識することが最も効果を上げるポイントになります。

怪我や事故にだけは十分注意をして、筋力をつけ、円盤投げの上達につなげていきましょう。