初心者のための「砲丸投げ」が上達する体力トレーニングのやり方について記述します。
砲丸投のグライド投法における動作局面及び動作と技術構造を表したものです。
グライド投法は,大きく分けてグライド,投げ,リバースの3つの動作局面から成り立っています。
1.グライドにはどのような基本技術があるか?
砲丸の飛距離を獲得するためには,グライドによって作り出された身体後方への水平移動スピードを,続く投げに効果的に利用することが重要となります。
そのため,グライドでは,身体の沈み込みによる重心崩しによって身体の後方移動を始動し,続いて右脚の押しと左脚の蹴り出しにより,身体の後方移動を進めること(身体後方移動技術)が必要となります。
さらに,グライドと投げを結びつけるために,グライド後半,右足がサークルから離地した後,上体の前傾を保持したまま右脚を素早く引き込んで接地し,ほぼ同時に左脚も接地しながら投げの構えに入り,投げを意識した先取りを行うこと(投げ意識先取り技術)が必要となります。
この2つが,グライドにおける基本の技術構造です。
2.投げにはどのような基本技術があるか?
投げにおいて砲丸を力強く押し出す(プットする)ためには,身体の起こしと捻り戻しにより右脚から左脚へと体重移動を行いながら,脚を伸展することによって,投げの土台(軸)を作ること(軸作り技術)が必要となります。
さらに,適切な方向に正しく右腕を伸展すること(突き出し技術)も必要となります。
この2つが,投げにおける基本の技術構造です。
3.リバースにはどのような基本技術があるか?
投げは,身体を前方へと進め,ファールを引き起こす要因となります。
そのため,ファールを防止(身体制動)するには,砲丸を突き出した後,左右脚を踏み替えながら,続く片足(右足)着地を行うための先取り(着地先取り技術)が意図されていなければないのです。
しかし,着地の先取りだけでは,バランスのとれた安定した着地を行うことは難しく,そこには,右脚関節の屈曲による衝撃の緩和と左半身上下肢挙上による着地のバランス保持(着地バランス保持技術)を行うことが必要となります。
この2つが,リバースにおける基本の技術構造です。
砲丸投げの初心者は特に、体力を徐々につけながら、いろいろな要素技術を身に着けてパワー増強してください。
筋肉質にすれば必ず上達します。